ヘタクソ

おいで。
と呼ぶ声は聞こえるんだけど、どこからのものかは分からない。必死に声の呼ぶほ
うへ耳をすます。行けども行けども声の主は見つからない。
さがすだけムダかと諦めかけたそのとき、目もあけられないほどの強烈な光が。


んっ・・・


あかるく照らされた一本の道がそこにはあって、目の前には手をさしのべる一人の男が
いた。―――おいで。そう、あの声。
ためらうことなく私は手をとり、そして男は言う。


いっしょにいこう。